融通のきく仲間/entry56

第 56 回目は《 データファイル/観葉植物 》の御紹介です。

 

 

☘️ My Happy ガーデニング 🕊️

 

 

ベンジャミン🍀

  ❲ Weeping Fig ❳

f:id:sakuyamonju:20191115233714j:plain

 薄い緑色のやわらかな葉の枝垂れるさまが美しいベンジャミン。さわやかでエレガントな雰囲気を漂わせる、インテリア性の高い観葉植物の定番です。

 

学 名/Flcus benjamina

科属名/クワ科イチジク属

和 名/シダレガジュマル

原産地/インド

花ことば/夫婦愛・融通のきく仲間・家族の絆

 

 

原産地では神聖な木

 インドやネパールなどの原産地では「 聖木 」とされ、高さ20cmにもなるベンジャミン。同じ仲間にはガジュマルやゴムノキ、イチジクなどがあります。軟らかい若枝は3つ編み仕立ても可能ですが、生育に影響が出ることもあるようです。

葉に白い斑のあるスターライト( 上)や、明るいライムグリーンの葉の中央脈あたりが濃緑のレジナルド( 下 )

f:id:sakuyamonju:20191115233832j:plain

葉がカールしたバロック、葉が小さく盆栽にもできるナターシャ( 下 )などの園芸品があります。

f:id:sakuyamonju:20191115234709j:plain

 

空気浄化に一役買う

 ゴムの木やヤシなど、他の多くの観葉植物と同じように、ベンジャミンも、有毒な気化化学物質を吸収する働きをもっています。移動を嫌うものの、原産地では10mにも及ぶ気根( 空中に伸びる根 )を伸ばすほど生育旺盛なベンジャミンは、室内空気の汚染物質、特にホルムアルデヒドの除去能力に優れています。病害虫にも強く、育てやすさの点からいっても申し分ないベンジャミンの、エコ・プランとしての特性を大いに利用したいものです。

 

 

ここに気をつけて!

置き場所/5~10月上旬は、室外なら日当たりと風通しの良い所、室内なら半日陰。10月中旬~4月は室内の明るい場所。最低温度8℃以上。

水やり・施肥/水は、5~9月中旬は鉢土の表面が乾いたらたっぷりと。最低気温が20℃を下回ったら間隔を長くする。冬は土の表面が白く乾いて4日後に与える。肥料は春から秋まで2週間に1回、液肥( 固形肥料なら2カ月に1回 )を与える。

増やし方/挿し木で増やす。10cmくらいの挿し穂を土に挿し、直射日光の当たらない明るい日陰に置く。適期は5~6月中旬の植替え時期。

剪定:支柱/5~6月中旬に剪定を行って樹形を整える。若木には下イラストのように支柱をたてる。

f:id:sakuyamonju:20191116111424j:plain

 

植物 🌱 SOS

❲ 葉が黄色くなる ❳

日当たりや温度の急激な変化が考えられます。水の与えすぎが原因になることも。

カイガラムシ

枝の節に丸い塊や白い綿のようなものが付着する。歯ブラシなどでこすり落としてから薬剤を散布する。

f:id:sakuyamonju:20191116112429j:plain

 

プロのアドバイス

ベンジャミンは寒さに強いほうで丈夫な観葉植物ですが、急激な気温の変化や環境の変化には敏感です。頻繁に置く場所を変えたりすると、環境に慣れるために葉落ちするので注意してください。

 

 

花ものがたり

 枝がやさしく垂れ下がる様子から、英語で weeping fig ( 泣いているクワの木、の意 )と呼ばれるベンジャミン。うまく育てば小さな実をつけて目を楽しませてくれます。仲間であるイチジクと違い、この実は食べられませんが、原産地の東南アジアではハトの仲間がこの植物の実を好んで食べるそうです。ベンジャミンの花はこの果実の中にあるのですが、ではどのようにして受粉を行っているのでしょう。じつはコバチというハチの仲間と共生関係にあり、コバチが実の中に入り込んで受粉を助けているのです。

 

 

f:id:sakuyamonju:20191116115148j:plain