第14回目は風景の御紹介です。
【世界遺産に行こう 自然遺産編】🍀
企画・編集/教養実用出版事業室
編集 /EDing Corporation
西ノルウェーフィヨルド群
(WEST NORWEGIAN FJORDS)
ノルウェー西海岸に約五〇〇キロに渡って続くフィヨルド地帯のなかでも、とりわけ美しい景観を誇るのがガイランゲルフィヨルドとネーロイフィヨルドです。2005年に同国初の自然遺産として登録されました。
フリーダールスユーヴェット展望台から見た、ガイランゲルフィヨルドです。
氷河による侵食が生んだたぐいまれなる美観
フィヨルドとは、氷河によって深く削られたU字谷に、海水が入り込んで出来た長い海岸線をもつ地形のことです。世界屈指のフィヨルド地帯であるノルウェーの西海岸は、どこまでも続く海岸線に沿って絶壁がそそり立ち、青く透き通った海と相まって荘厳な雰囲気に満ちています。
なかでも、ベルゲン北部に位置するノルウェー四大フィヨルドの一つガイランゲルフィヨルドは、その形状の美しさから『最もフィヨルドらしい風景』と称されます。標高一五〇〇メートル級の山々に挟まれた全長一六キロに及ぶフィヨルドで、その岩肌からは無数の滝が白糸のように流れ落ちます。
また、ヨーロッパ最大のソグネフィヨルドの支流であるネーロイフィヨルドは、約二五〇メートルという狭い湾幅が特徴で、山々の間を縫う大迫力のクルーズが楽しめます。
お薦めは、なんといってもフィヨルドクルーズです。雄大な自然を望みながら、静寂に包まれた船旅が満喫できます。氷河トレッキングにも気軽に参加出来るので、訪れた際はチャレンジしてみてください。
ガイランゲルフィヨルドを挟んで向かい合う二つの滝、『求婚者』(右)と『七姉妹』(左)。ともにガイランゲルフィヨルドのなかでも有名な滝で、『求婚者』が『七姉妹』に言い寄っているという言い伝えがあります。
国 名/ノルウェー
登録名称/西ノルウェーフィヨルド群
(ガイランゲルフィヨルド)
(ネーロイフィヨルド)
遺産区分/自然遺産
登録年/2005年
約100万年前に形成された氷河が大地を侵食し、約1万年前に現在の姿になりました。
発 行/2013年1月8日 第1刷
発行所/株式会社 学研パブリッシング