災害救助犬/entry18

 第18回目は災害救助犬の御紹介です。


日本レスキュー協会通信
  VOL71 2019春号 】より
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救助犬の役割りって?
~平成30年7月豪雨災害でみえた
  課題を解決する為に~

 7月豪雨災害から、8か月以上が経過しました。あの時、発災直後では現場で活動していた救助隊から災害救助犬への要望がなく、要請を受けるまで3日間のタイムロスがありました。救助隊に災害救助犬を一つの手段として活用する 〕 という認識さえあれば、防ぎ得たことです。密に関わることの重要性、そして、日本で標準化された災害救助犬の運用マニュアルを作成することの重要性を改めて痛感しました。
 2018年12月2日、他団体と連携し愛知県豊田市北消防署と、2019年1月26日兵庫県伊丹市消防本部、1月31日兵庫県川西市消防本部と連携訓練を実施しました。何より大切なことは、〔 顔の見える関係づくり 〕 に努める事。意見交換を行い、救助犬の利点と欠点を理解して頂く事。本当に地道な活動ですが、人と人との繋がりが、その地域の防災力を高めていくと感じます。これからも、官民一体となれる社会を目指し、活動に励んでいきます。

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災害救助犬「 金蔵 」
建物の中を捜索 暗く狭い所も臆せず探します


~訓練が実施出きる山を教えてください~

 近年、災害救助犬の活動は災害時だけでなく、山岳の行方不明者案件に関しても注目されるようになってきました。山岳で行方不明となった場合、携帯の電源が入っていれば場所の特定は比較的スムーズですが、電源が切れてしまった際には、特定が非常に困難になります。
 時間の経過と共に、捜索エリアも格段に広がり、一刻も早い発見が求められます。昨年末にも、兵庫県西宮市消防局より捜索依頼があり、2日間で5頭の救助犬が活動しました。
 このような案件にも対応出来るように、万全の準備を整えていきたいのですが、通常、山ではハイカーの方もいらっしゃいますし、リードを自由に離すことが出来ないという理由から、訓練出来る場所は限られており、満足な訓練が実施出来ていません。もし、山を管理している方がいらっしゃいましたら、訓練に使用させてください。
 ご協力をお願い致します。

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グリュック〔 トレーリング 〕 という新しい捜索方法も練習中




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