第45回目はデータファイル( 医学 )の御紹介です🍀
【 すぐわかる家庭の医学 】
息切れ( 呼吸困難 )
健康人は意識することなく、1分間に平均10~15回呼吸します。この自然な呼吸によって、からだの細胞が必要とする酸素が供給されます。呼吸が停止すると数分間で組織が壊死し、死に至ります。風邪などで鼻や気管支が腫れたり、塞がれたりすると、呼吸が苦しくなることがありますが、これは一過性のものです。しかし深刻な呼吸困難を引きおこす疾患がいくつかあります。
呼吸器系は、小さな気道( 細気管支/さいきかんし )を枝とする逆さまの木に似ています。
ーーーーー息切れの原因は?ーーーーー
ぜん鳴/喘鳴( ぜんめい /1 )や息切れは、最も一般的なぜんそくの発作の症状です。アレルギー反応・ストレス・大気汚染・冷たい空気・運動など多くの要素がぜんそく発作の原因となります。
1.ぜん鳴/喘鳴( ぜんめい )/ぜいぜい・ひゅうひゅうという呼吸音。上気道に痰( たん )などがひっかかったときや気管支喘息( ぜんそく )の患者などにみられます。
~コトバンクより~
血液の障害
赤血球の色素成分であるヘモグロビン( 2 )は全身の細胞へ酸素を運びます。貧血や白血病はヘモグロビンが減少し酸素の欠乏をきたすため、息切れの原因となることがあります。
2.ヘモグロビン/脊椎( せきつい )動物の赤血球の赤い色素で、酸素を運ぶ機能をもちます。血色素( けっしきそ )。
原発性肺がん
特に喫煙者において、呼吸が次第に困難で苦痛になり、通常慢性的なせきを伴い、血痰( けったん )がでるような場合は、原発性肺がんの疑いがあります。
気胸( ききょう )
気胸とは、肺に穴があき、胸膜( きょうまく /3 )と肺の間に空気が入り込んだ状態のことをいいます。原因は、外傷性のものや、おこりやすい体格の人では自然に発生します。胸の強い痛みにつづいて息切れがおこり、息を吸い込んだときに痛みが感じられたら、気胸が疑われます。
3.胸膜( きょうまく )/肺と胸郭( きょうかく )の内側を覆う膜のことです。
~Wikipedia より~
肺気腫( はいきしゅ )
肺気腫にかかると、肺の小さな空気の袋( 肺胞/はいほう )がしだいに弾性を失います。息を吐き出すことがしだいに困難になり、古い空気が肺に残ります。そのため、新鮮な空気を吸い込むのも困難になります。肺気腫は治すことはできませんが、進行を止めて症状を最小限に抑えることはできます。治療法には、特別な呼吸法から酸素療法( 4 )までいくつかありますが、タバコを吸わないことが最も重要です。
4.酸素療法/酸素を供給する機械を設置して、必要に応じて酸素を吸入する治療です。
~( 一財 )大阪府警察協会より~
気管支異物
食物またはその他の異物があやまって気管の中へ吸い込まれると、窒息や肺炎をおこしたり、死亡することがあります。
心臓疾患
心臓が十分な血液を送り出すことができない( 心不全 )と、息切れをおこすことがあります。重度の胸の痛みを伴う息切れは、心臓発作( 狭心症・心筋梗塞 )の可能性があります。息切れで夜中に目が覚めるような場合にはうっ血性心不全が疑われます。
心因性( しんいんせい )
不安・パニック発作・ストレスは自分の呼吸が不適切であるかのように感じ、過換気( かかんき /5 )を引きおこし、窒息と同じような症状になります。
5.過換気( かかんき )/精神的な不安や極度の緊張などによって過呼吸になり、血液がアルカリ性に傾くことによって生じる症状です。
~Wikipedia より~
職業性肺疾患( 塵肺/じんはい )
鉱物性粉塵( ふんじん /6 )の長期吸入による肺疾患で、肺の線維化( せんいか /7 )が呼吸障害を引きおこします。鉱山業・建設業に従事している人が、シリカ・石炭・アスベスト・ベリリウムなどの粉塵に長期さらされた場合、特にリスクが高くなります。
6.粉塵(ふんじん)/掘削( くっさく )・粉砕・穿孔( せんこう )・切断・研磨などの作業行程で団体物質が機械的な外力によって破砕( はさい )されて生じた固体粒子のことです。
~医学専門ジャーナルより~
7.線維化( せんいか )/内臓などの組織を構成している結合組織と呼ばれる部分が、異常増殖する現象をいいます。
~weblioより~
胸膜炎および胸水( きょうすい )
胸膜炎は、肺炎・肺梗塞・結核などの肺病変の進行の結果、胸膜が刺激されて炎症をおこすために生ずる病気です。胸水は、2層の胸膜間に過剰な液体が貯留することです。胸膜炎も胸水も息切れをおこすほか、深呼吸すると強い痛みを感じます。
肺炎
肺炎の典型的な症状は、咳・発熱・喀痰( かくたん /8 )産生で、時に胸膜炎を伴うため胸痛・呼吸困難を生じます。こうした肺組織の感染および炎症は、細菌・ウイルス・真菌などによって引きおこされます。嘔吐物や異物を吸い込んで肺炎になる場合もあります。
8.喀痰( かくたん )/一般に気道とよばれる呼吸器系、すなわち口腔( こうくう )・鼻腔・咽喉頭腔( いんこうとうくう )・気管・気管支・肺胞などの粘膜からの分泌物の総称で、通常、咳などにより体外に喀出され、痰とよばれます。
~コトバンクより~
上気道( じょうきどう /9 )感染
悪質の風邪・扁桃腺炎( へんとうせんえん )・副鼻腔炎( ふくびくうえん )・および気管支炎は、鼻腔・咽喉頭・気道のうっ血や脹れの原因となります。ほとんどの上気道感染は心配ありませんが、脹れによって気道が塞がれると致命的となることがあります。
9.上気道( じょうきどう )/呼吸器( 気道 )のうち、鼻から鼻腔・鼻咽腔・咽頭・喉頭( こうとう /10 )までをいいます。
~Wikipediaより~
10.喉頭( こうとう )/いわゆる《 のどぼとけ 》のところにある器官で、気管と咽頭をつないでいます。
~国立がん研究センターより~
息切れについてのアドバイス
▣ 窒息状態の人を見たら、まず何をすべきかを知っておくことです。本邦でも、学会や自治体が心肺蘇生法の講習を開催していますので、ハイムリック法( 窒息物除去法 )の手技を学ぶことができます。
▣ 胸の痛みを伴う息切れ・チアノーゼ・黄味がかった痰や血の混ざった痰を吐いたり、失神・意識障害などがみられたら、至急医療の助けを求めてください。
▣ 肺気腫やその他の病気で慢性的な息切れを患っている場合には、決して喫煙しないでください。間接喫煙もできるだけ避けてください。