おはようございます。
第83回目は野性動物の御紹介です。
チンパンジー 陸生哺乳類
さまざまな声で会話する
かしこい森の住人
チンパンジーは、器用で、発明の能力もあり、高度な社会性も持ち合わせています。知能が高く、手先が器用なので、簡単な道具を使って食べ物を手にすることができます。また興味深いことに、チンパンジーの群れの一つ一つが、道具の使い方や毛づくろいの仕方を独自に発展させてきました。それは、その群れがアフリカのどこから来たかによって異なります。チンパンジーは大きな家族グループで生活し、互いに強い絆を結び、そして、この絆は生涯続きます。チンパンジーはといえば「 かわいいっ! 」というイメージがありますが、実際はとても力が強いです。ときには気を荒立てることもあり、他のチンパンジーに襲いかかったり、殺してしまうことさえあります。

🌍 赤ちゃんを乗せて
生まれたばかりのチンパンジーは、まったく無力です。そのため、最初の数ヵ月は母親から乳をもらわなくてはなりません。母親が3~4年間も、子供を抱っこしていることもあります。また、我々人間と同じように、チンパンジーの子供には長い幼児期があり、遊んだり、木登りをしたりして多くの時間を過ごします。そして子供達は、母親や群れの仲間をそっくり真似ながら、集団の中でどう振る舞ったらいいか、どうしたら生き残れるかを学習していきます。

🌍 チンパンジーの社会
チンパンジーの群れは10~80頭まで、規模に幅があります。普通、ボス格のオスが群れを率いています。群れには複雑な社会階級がありますが、これはメンバーの出入りの度に頻繁に変わります。群れの中のランクは性格や知能だけでなく、どれだけ体力があるかによって決まります。
チンパンジーは騒々しくてよく仲間と連絡を取り合い、キャッキャッ、と “ おしゃべり ” をし、怒りもあらわします。そして手を叩き、互いにキスをすることもあります。また、高度な社会性をもち、互いに毛づくろいを楽しみ、怒ると金切り声をあげて両手で地面を叩いたりケンカを仕掛け合ったりしますが、普通はすぐに仲直りします。夜は、大人達がそれぞれ木の上にねぐらを用意します。枝を葉っぱごと折り曲げた、快適な寝床です。
🌍 かしこいやり手
チンパンジーは主に菜食であり、1日のうち最大4時間は食べ物探しに費やします。とりわけ果実を好みますが、柔らかな若芽から樹皮にいたるまで、植物のどんな部分でも食べようとします。彼らは、自分の食べたいものが手に入りそうになると、持ち前の知能を発揮し、石を使って木の実を割るチンパンジーや、小枝を使ってシロアリやアリを巣から釣り出すものもいます。また、狩りをすることもあります。チームを組んでサルやレイヨウの子や野生のブタなどを、捕まえて乱暴に引き裂きます。

🌍 絶滅の危機にさらされて
チンパンジーの生息数が今のペースで減っていくとしたら、20年後には絶滅してしまうと思われます。主な問題は、伐採・開墾・開拓により生息地が失われることです。
多数のチンパンジーが、現地の人々の食用として殺されるか、ペット業界やサーカス業界向けに捕獲されています。いろんな国で国立公園が作られ、チンパンジーの狩猟を禁止する法律が可決されていますが、密猟は後をたちません。2001年5月、国連が大型類人猿保護プロジェクトを立ち上げ、世界をあげて、チンパンジー及び大型のサルの保護戦略を展開しています。

* データは2005年頃のものです。
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チンパンジーは果実だけ食べていると思ってたのですが、狩りもするみたいなので、攻撃的な一面があるんですね。
仲間とおしゃべりをするところは人間と似てて、可愛いです。
sakuya ⚛️