第 61 回目は風景の御紹介です。
世界遺産に行こう ~自然遺産編~
企画・編集/教育実用出版事業室
屋久島( YAKUSHIMA )
鹿児島県佐多岬の南約60㎞に位置する屋久島は、美しい緑が広がる日本でも指折りの自然の宝庫です。島のほとんどが山岳地帯となっており、その面積の約21%が1993年に世界遺産に登録されました。
辺り一面コケに覆い尽くされた「 苔( コケ )むす森 」。「 もののけ姫の森 」ともいわれるように、一帯の白谷雲水峡は、映画「 もののけ姫 」の「 シシ神 」がすむ森のモデルとして有名です。
鹿児島県の南方約60キロの海上に位置する屋久島。島の中央にそびえる九州最高峰の宮之浦岳をはじめ、標高一八〇〇メートル以上の山々が連なり、面積約五〇五平方キロの島の大部分が山岳地帯であることから、「 八重岳 」や「 洋上のアルプス 」とも呼ばれます。そして、海からの湿った風がこれらの山々にぶつかることによって、「 一月に三五日は雨が降る 」と表現されるほど大量の雨がもたらされ、豊かな自然がはぐくまれているのです。
島内では、亜熱帯性のものから亜寒帯性のものまで、約一五〇〇種もの植物が確認されています。特に、樹齢一〇〇〇年を越える屋久杉の原生林は有名で、樹齢二六〇〇 ~ 七二〇〇年と推定される「 縄文杉 」は、ひときわ大きな存在感を放っています。
こうした豊かな自然を有する屋久島ですが、一九九三年の世界遺産登録後、観光客の増大によるごみの増加や登山コースの劣化といった環境問題が浮上しました。以来、島の環境保全は大きな課題となっています。
最古の縄文杉
屋久島最大にして最古の縄文杉。年間1万人以上もの観光客が、片道3~5時間の道のりを歩いてこの屋久杉を見に訪れます。
永田浜
ラムサール条約に登録されている永田浜。海ガメの産卵場所として知られています。
* ラムサール条約とは、湿地の保存に関する国際条約です。水鳥を食物連鎖の頂点とする湿地の生態系を守る目的で、1971年2月2日に制定され、1975年12月21日に発効しました。1980年以降、定期的に締約国会議が開催されています。正式題名は特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約です。
~Wikipedia より~
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屋久島でシシ神様に出合えたら嬉しいですね。
Sakuya ☯️
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DATA
◾県名 /鹿児島
◾登録名称/屋久島
◾遺産区分/自然遺産
◾登録年 /1993年
◾登録基準/( ⅶ )( ⅸ )
◾1400万~1300万年前に形成された
鹿児島から飛行機で約35分、またはフェリーで2~4時間です。
世界遺産に行こう ~自然遺産編~
発 行/2013年 1月8日 第1刷
企画・編集/教育実用出版事業室
発行所/株式会社 学研パブリッシング
©️ Gakken Publishing 2013 Printed in Japan